臨床開発モニター(CRA)

臨床開発モニター(CRA)

こちらでは、潜在看護師の再就職を考える上で有益な情報をお伝えしたいと思います。病院勤務は厳しいけれど、何とか復職の道を探している…そんな方にオススメなのが、治験関連企業で勤務する仕事です。治験関連企業の中でも特に看護師に向いている仕事の1つが、この臨床開発モニターでしょう。

臨床開発モニター(CRA)とは

臨床開発モニターというのは、臨床試験が正しく実施されているかを確認するモニタリング業務のことを指します。
といっても、単にモニターしていれば良いというものではありません。治験を行う医療機関を選んだり、その契約手続きを行ったりといった業務が含まれます。
その上で、治験中に医療機関を訪問してモニタリングを行うわけですから、かなりのコミュニケーション能力が必要とされる仕事です。
他にも、症例エントリーの進捗をチェックしたり、症例報告書を回収したり、さらには治験薬供給管理のチェックなどなど仕事は多種多様。新薬が誕生するまでの間、データ管理・分析を行うわけですから、その仕事ぶり如何によって新薬が世に出るタイミングが変わってしまうということも考えられるのです。
責任は重大ですが、非常にやりがいのある仕事であることは間違いないでしょう。基本的には20年以上の月日を要する新薬開発。それを早めるも遅らせるも、臨床開発モニターの手腕次第といった側面があるわけです。

臨床開発モニターになるには

実を言うと、臨床開発モニターになるには看護師の資格が必須なわけではありません。ですが、医療機関と関わりながらカルテなどのデータを管理する仕事であることから、看護師の臨床経験者が即戦力として期待されています。
その他に必要となるスキルは、まず薬学の知識。これがないと始まりません。看護師以外に、薬剤師出身の臨床開発モニターも多くいらっしゃるくらいですから。
そして、J-GCP・ICH-JCPなど、医薬品開発に関わる規制要件に関する知識も必要。入職決定後に研修はしてもらえるでしょうが、ある程度は自分で知識を得ておいたほうが良いのは言うまでもありません。
後は、やはり英語力でしょう。新薬開発という大規模な仕事をする上では、国際的な治験に参加する機会もあるからです。一般的にTOEIC700点以上の英語力が必要と言われています。ただ、これは“英語が話せる人優遇”という条件になっていることが多く、ある程度理解できるのであれば必須条件にはならないこともあるようです。
一般的に治験関連企業は年収も高く、福利厚生も充実しています。残業も少ないため、かなり魅力的な仕事といえるでしょう。
もちろん、夜勤はなし。無論、都心のほうが治験関連企業は多いですが、山形県内でも求人案件が出ることはあるでしょうから、トライしてみる価値はあると思いますよ。