専門看護師と認定看護師

専門看護師と認定看護師

こちらでは、山形県で専門看護師の資格取得を目指している方に向けて、県内の現状をお伝えしていきたいと思います。また、専門看護師に類似した“認定看護師”についても情報提供させて頂きますので、よろしければ併せてご確認ください。

認定看護師とは

一般の看護師より専門性の高い仕事ができる看護師として、認定看護師という資格があります。日本看護学会が認定する資格で、簡単にいえば一般の看護師以上、専門看護師未満の位置づけです。
特定の看護分野での高度な知識やスキルを有していることを認定するもので、病院やクリニック以外にも、訪問看護ステーションや介護施設などさまざまな場所で活躍できます。
認定看護分野は、感染管理や緩和ケア、皮膚・排泄ケアなど、全19領域。認定看護師は、医療現場にて一般の看護師の手本となる臨床業務を行い、それぞれの分野でリーダーシップを執りながら看護の実践と看護師への指導・相談を行うのが役割です。
現在、山形県内には200人以上もの認定看護師がおり、それぞれの専門性を発揮して医療現場にて活躍しています。(※2021年時点)
そうした認定看護師を目指すにあたり、まずは看護師免許を取得後に、通算5年以上の実務研修(うち特定看護分野の実務研修3年以上)という条件をクリアする必要があり、特定看護分野の実務研修においては、その分野での患者を5例以上看護した実績が求められます。
また、看護協会の研修センターで半年以上の研修を受けなければなりません。そうした人材を育成する研修機関は、山形県内にもしっかり整備されています。
いつでも誰にでも門扉は開かれているため、認定を受けるのに必要な要件を満たし、看護師としてステップアップする意欲があるなら、機会を見て資格取得にチャレンジしてみると良いでしょう。

専門看護師か認定看護師か

一般的に、専門看護師の資格取得は難しいとされています。専門看護師になるためには、看護大学の大学院に進学し、さらに看護職として5年以上の経験が必要です。しかも、その5年にわたる経験のうち、3年以上は専門看護師を目指す専門分野での実績を積まなくてはなりません。
なかなかハードルが高く、資格を取得するまでに長い道のりとなるため、既に看護師として働いている方がこれから専門看護師を目指す場合は、ある程度の心の準備と覚悟が必要です。 働きながら専門看護師の資格を得るとなると、職場の全面的なサポートも欠かせません。
山形県では、実際に専門看護師として20人以上が活躍しています。(※2021年時点)
前述したように、専門看護師の資格は認定看護師に比べると難易度が高く、医療現場で求められる役割や専門看護分野の種類も格段に増えます。
専門看護師と認定看護師は、どちらも看護師としてキャリアアップを図る上で代表的な資格です。しかし、認定看護師が現場での実践に重きを置き、対象分野を細分化した中で専門性を追求するのに対して、専門看護師は対象とする分野全体のスペシャリストとして活躍し、教育や研究にも携わるといった違いがあります。
いずれにしても、今後、看護師としてどのような方向性を目指し、どのような働き方をしたいのかを明確にした上で、専門看護師か認定看護師かを選択すると良いでしょう。